2015年10月20日火曜日

東京五輪で精神障害への理解が深まるか

2020年に東京でのオリンピック開催が決定してからだいぶ経ちますが、競技場の建設問題をはじめ様々な問題も出てきています。

最近はだいぶよくなってきたのですが、精神的に落ち込んでいた時はスポーツ選手のひたむきな姿、鍛えられた肉体と精神力、プレッシャーを乗り越えるタフさなど、何もかもが自分には欠落していて、眩しすぎて見ていられませんでした。また「国民一丸となって応援」「感動」「勇気」そんな言葉が精神疾患の私には重く辛かったのです。不安定な時は毎日何もできずにただ横になって過ごし、明日の事もどうなるのかわからなかったので、なおさら健康的に見えるオリンピアンとの温度差を感じてしまいました。

今はかなり安定しているので、スポーツ選手の活躍や健闘に力をもらい勇気付けられます。皆が昨日の自分よりも成長しようと常に自己ベストを目指し続け、それが連続していきオリンピック出場権獲得、そして新記録に繋がっていくんだと思います。

私も今は気持ちの波があっても、何か毎日をしっかり積み重ねていこうと考えられるようになり、セクシュアルマイノリティと精神疾患の自助グループに取り組んでいますが、あの時辛かった気持ちが原動力のひとつになっているのかもしれません。

スポーツ選手もきっと悩み苦しみながら模索や実践をしている日々だと思います。スポーツ選手のメンタルコーチなども日々の生活に取り入れたりすると、少し落ち込んだ時の早期対応で深刻な状態になる事を防げるかもしれませんね。

また今は全国各地の精神科でもフットサルを取り組れる所が増えているそうです。私はEテレでハートネットTVで見たのですが、スポーツを続けることで肯定的思考が高まるそうです。

ハートネットTV「未来へのキックオフ―精神障害者のフットサルチーム―」
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-06/30.html

NPO法人・日本ソーシャルフットボール協会
http://jsfa-official.jp/


パラリンピックも開かれるので、これを機に東京の街中を車イスや目の不自由な方が安全に、そして自分の意思でどこへでも行ける様な環境が整ってくれたらと思います。オリンピックそのものよりも、それに伴って日本全体で障害者への理解が深まるパラリンピックによる効果に期待しています。経済効果とは違う心理的な効果が、より成熟した社会を作るのではないでしょうか。

オリンピックやパラリンピックなど世界的な事があると体裁を気にするためか、段差解消やエレベーター設置などがより一層進むと思います。でもどんなにハードを整備しても、街を歩く人や交通機関を利用する人の考え方が変わらないと意味がありません。


このバス闘争から数十年経っても、いまだに車椅子やベビーカーを使っている人への攻撃があると言う話を聴くと本当にびっくりします。世の中がどれだけ健康な成人男性目線で作られているかがわかります。

障害者という人たちを見えないようにしたり関わらないように避け続けた結果、こんな殺伐とした余裕のない社会となってしまったのではないでしょうか。この動画は障害者が自分達の存在を多く知ってもらおうと決して黙らずに動き出した印象深い出来事でした。

車椅子や白杖を使っている方への差別や配慮の無さがいまだに続いているのと同じように、精神障害への偏見も根深く、近隣に精神障害者グループホームができる事に反対する運動が起こったり、危険な存在として報道されるなど様々な問題があります。

そうした社会の冷たい目があるので、精神疾患や精神障害の当事者は声をあげられなかったり、自分の本当の事が言えず、さらに心を病んでしまう悪循環に陥ってしまいます。

誰もが生き心地の良い社会を目指さずに、表層だけ海外向けに五輪開催にふさわしい地だと装わないか、チェックし続けたいと思います。

五輪憲章に「性的指向による差別禁止」が盛り込まれているように、障害者への考えを変える事も2020年を機にしっかりと行われるように、セクシュアルマイノリティ×精神疾患の自助グループとしては行動していきたいと思います。


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